脳腸相関で心も体も健康に!腸内環境を整えることはメリットだらけ
ファーストフードやコンビニなどで手軽に食事が済む反面、どうしても食生活が偏りがちな現代。「腸活」という言葉をよく耳にしますが、実際、腸内環境を整えることでどんなメリットがあるのでしょうか?
最近の研究では、腸と脳がお互いに影響をおよぼし合っているということもわかってきています。今回は、私たちの腸内で働く細菌がもたらすさまざまな効果についてみていきたいと思います。
より多様性に富んだ腸内細菌こそが、健康の秘訣!
近年、特定の腸内細菌の働きが病気の治療や予防に大きく関わっていることがわかってきました。このため、がんや新型コロナウィルスをはじめ、自閉症、潰瘍性大腸炎など、さまざまな病気や疾患などの治療への効果が期待されています。
さらに、腸内で働く細菌の種類やバランスがよりバラエティに富んだ腸内環境を持つ人の方が、病気になりにくく健康的な生活を送れるということもわかってきました。
腸には全身の免疫細胞の7割が存在するそうですが、目には見えない私たちの腸の中。いったいどのようになっているのでしょうか?
私たちの腸内で活躍する働く約100兆個の細菌
私たちの腸内にはおよそ1,000種類、100兆個の細菌が生息しています。これらの細菌は、大きく分けると、免疫力を高めたり腸の働きを活発にする「善玉菌」、身体にとって有害な物質を作り出す「悪玉菌」、善悪どちらにも属さないものの腸内のどちらか優勢な方に味方する「日和見菌」の3種類になります。
健康な人は、善玉菌20%、悪玉菌10%のバランスになっているそうで、善玉菌が多いと、日和見菌は良い働きをしてくれます。一方、腸の中の悪玉菌が多くなると、日和見菌は、悪い働きに加担してしまいます。そのため、腸の中の善玉菌を増やしておくことは非常に大切になります。
腸と脳は深い関係!?近年わかった『脳腸相関』
ここぞという場面で緊張しすぎてお腹が痛くなる、誰もが一度はこんな経験ありますよね?この現象は、ストレスを感じた脳が神経などを介して腸へ信号を送っていると考えられます。逆に、腸の調子が悪いことがストレスとなって、脳に影響をおよぼしていることもあるようです。
こうした症状は、「脳腸相関」といい、腸と脳が密接に作用していることを示しています。「脳腸相関」には腸内細菌が深く関わっており、腸の病気だけでなく、どうやらパーキンソン病・アルツハイマー病といった脳の病気や、うつ病などの心の病気の発症とも関連しているようです。
整腸だけじゃない!腸内環境改善でストレスを軽減しよう
腸内細菌は自律神経や免疫力、筋肉の働きにまで影響を与えています。腸内環境を正常にしてあげることで、免疫力が向上し、アレルギー反応が起きにくく、病気にもなりにくい体をつくってくれます。また、代謝が活性化し老廃物を流すことで、ダイエット効果や美肌効果を期待できます。ここまではこれまでも多くの人が知るところだと思いますが、さらに、腸内環境が整うとそれが脳にも伝わり、しあわせホルモンであるセロトニンの分泌を促すことがわかってきました。このセロトニンには、ストレスを軽減する働きがあるため、気持ちも穏やかに安定します。
腸内環境を良くしておくことは、体全体だけではなく心も健やかにしてくれる、まさにスーパーヘルスケアともいえそうです。「体の調子が良くないな」と思う時、「心が落ち着いていないな」と思う時も、一度腸内環境の見直しを行ってみると体がすっきりするかもしれませんね。
組み合わせも大事!腸内環境を整えるためにオススメな食べもの
腸内環境を整えるためには、発酵食品などの「プロバイオティクス(善玉菌を腸に直接届ける)」や、オリゴ糖や水溶性食物繊維を含む「プレバイオティクス(善玉菌を育てる)」の食品がオススメです。さらにこの2つを組み合わせた「シンバイオティクス」の食品を摂取することで、相乗効果が期待できます。
■「プロバイオティクス」
ヨーグルト・チーズ・みそ・お酢・納豆・キムチ など
■「プレバイオティクス」
くだもの(バナナ、リンゴなど)・はちみつ・野菜(キャベツ、おくら、ブロッコリーなど)・きのこ類・豆類・海藻類・寒天 など
■「シンバイオティクス」
くだものとはちみつ入りヨーグルト・なめことわかめのお味噌汁・ピクルス・ぬか漬け など
いかがでしたか?整腸作用だけではなく、免疫力や代謝があがり、気持ちまで安定するなんて、腸内環境を整えることはこんなにもたくさんのメリットがあるんですね! わたしたちの身体は食べたものから作られるため、毎日の食生活はとても大切です。腸内環境をよくするために、今すぐ始めれることはたくさんあります。
『emonya/ええもんや』では、腸内環境を整えるためのお手伝いができる食品もいろいろ取り扱っています。毎日を豊かに過ごすために、食生活も意識した丁寧な暮らしをしていきたいものですね。
発酵食品・オリゴ糖・水溶性食物繊維など